ハンドメイド作品の値付け入門:原価・手数料・利益率で決める
「なんとなく」で価格を決めていませんか。材料費だけでなく、手間・販売手数料・送料まで含めて、赤字にならない値段の考え方を具体例で解説します。
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- 最終更新 2026-08-13
- 読了目安 約6分
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ハンドメイド作品の値段は、「相場を見て、なんとなく」で決めてしまいがちです。ですが、材料費だけを基準にすると、手間や販売手数料が抜け落ちて、売れているのに手元にお金が残らないという状態になりかねません。ここでは、赤字にならない値付けの考え方を、具体的な数字で追っていきます。
値段は「3つの積み上げ」で考える
売価は、大きく次の3つを積み上げて考えると抜け漏れがありません。
材料費
布・パーツ・金具など、その作品に実際に使った分。まとめ買いした材料は、作れる個数で割り戻して1個あたりにします。
手間賃
制作にかかった時間 ×「自分の時給」。ここを0円にすると、作るほど時間だけが減っていきます。梱包や発送の時間も忘れずに含めてください。
販売コスト
販売手数料・決済手数料・送料・梱包材。ネット販売では意外と大きな割合を占め、見落とされやすい項目です。
この3つの合計が「原価」です。売価は原価に利益を乗せて決めます。
具体例で計算してみる
あるアクセサリーを1つ作り、売価1,800円・販売手数料10%で売った場合を見てみます。
| 項目 | 金額 | 内訳 |
|---|---|---|
| 売価 | 1,800円 | お客様が払う金額 |
| 材料費 | −500円 | 1個あたりに割り戻した分 |
| 手間賃 | −600円 | 30分 × 時給1,200円 |
| 送料・梱包 | −200円 | 送料無料表示なら店側の負担 |
| 販売手数料 | −180円 | 売価の10% |
| 手元に残る額 | 320円 | 利益率 約18% |
材料費と手間賃だけで1,100円。送料・梱包を足すと1,300円になり、そこから販売手数料180円が引かれます。「材料費500円のものを1,800円で売った」感覚と、実際に残る320円のあいだには、これだけの開きがあります。
「送料無料」の落とし穴
送料を無料と表示するなら、その分は売価に乗せておかないと利益から静かに消えていきます。特に注意したいのが次の2つです。
- 遠方への発送:地域別料金の配送だと、想定より高くつくことがあります。
- まとめ買い:単価は同じでも、送料は1回分で済むか、逆にサイズが上がって高くなるか。どちらに転ぶか事前に確かめておきます。
「◯円以上で送料無料」にする場合は、その基準額で送料を吸収できるかを一度計算しておいてください。
「利益率」で赤字ラインを見張る
商品ごとに利益率(手元に残る額 ÷ 売価)を出しておくと、値下げやセールをしても赤字に踏み込まないラインが見えます。特に、送料や仕入れ値が上がったときは、同じ売価のままだと利益率が静かに下がっていきます。
複数の商品をまとめて確認したいときは、売価・原価・送料・手数料を入れるだけで実利益と赤字商品を一覧化できる 商品CSV利益率チェック を使うと、価格改定前の事故を防げます。目標利益率から逆算した推奨売価をCSVで出すこともできます。
商品CSV利益率チェック
売価・原価・送料・手数料を入れると、実利益と赤字商品を一覧化。送料改定のシミュレーションもできます。
値上げを考えるサイン
値上げは勇気が要りますが、「続けられる価格」でなければ、良い作品づくりそのものが続きません。
値上げの伝え方
難しく考える必要はありません。理由を1行だけ添えて、切り替え日を先に告知する——これで十分です。
- 理由は簡潔に:「材料費の高騰により」で構いません。謝罪を重ねる必要はありません。
- 切り替え日を明示する:「◯月◯日のご注文分から」と書くと、駆け込みの注文が入ることもあります。
- 既存のお客様には猶予を:切り替え前に買える期間を設けると、納得を得やすくなります。
値札を作り直すときは、ハンドメイド値札PDFメーカー でA4に面付けして一度にまとめて印刷すると手間がかかりません。
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よくある質問
手間賃(自分の人件費)はどう決めればいい?
送料は価格に含めるべき?
相場より高くなってしまう場合は?
「材料費の3倍」で決めてはいけませんか?
値上げはどう伝えればいい?
セールや値引きはどこまでしていい?
この記事で使えるツール
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、税務・法務・会計上の助言ではありません。 制度や要件は変わることがあります。重要な判断は、必要に応じて専門家にご相談ください。